2ばんめの王子様




すると楓はぱっと顔を上げ、俺の方を見た。



「やっぱり隼人2位だったね!残念だったね!でも2位キープってのはすごいよ隼人。来年もランキング入るよ絶対。応援してるからね!」



楓はニッコリ笑いながらいつもより早口で、スラスラと言葉を並べていく。


俺は最初の方は驚いていたが、黙って聞いていた。



「いやあ今回も人多かったね!やばかった!その人達の中に隼人に投票した人がいるって思うとなんかすごいね!」




「…………」




「でもまあ1位は爽馬君ってのは当たり前だし仕方ないよ。しかも爽馬君告白してたし株上がって人気また上がるよ」



しかし爽馬のことになるとだんだん声が震えてきていて。


笑みもぎこちないものへと変わっていった。





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