2ばんめの王子様


今まで溜め込んでいた感情が抑えきれなくなって溢れ出して。


ぽろっと、自然に、何気なく出てきた言葉だった。




「……え?」


楓はピタリと動きを止め、俺をじっと見る。


不思議なことに言ってしまった後悔も、焦りも、不安も、何もなかった。



「好きだ」


俺はもう一度言う。


「何が」


「楓が」


「誰が」


「俺が」


「隼人が、あたしを、好き?」


「俺が、楓を、好き」



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