適当魔法少女・りおん
「わたし――魔法少女になっちゃったよ――」
「そうだな――」
「りおん――その――」
「大丈夫だよ、ステッキさん――何ていうか、ちょっと感傷的になってただけだから――それに、わたしが自分で決めた事だし、ステッキさんのせいじゃないよ――」
「なっ、何だか湿っぽくて嫌だなぁ――――これからも、よろしくね――」
汐らしくりおんは言った――。
りおんの言葉に、ステッキさんは黙って頷いた――。
「ではりおん、敵を倒しに行くぞ――」
危機迫った表情での仕切り直し――。
「すまないが、着替えてくれ――部屋着では何だからな――」
「わかった――」
再びクローゼットへ歩を進めるりおん――。
「見ないでね――」
「勿論さ――私は紳士だからね――」
と言いつつ、りおんを凝視する――。
りおんは構わずに、部屋着を脱ぎ、しばらく下着姿で立ち尽くす――。
「ボルトテクスチャ装着――」
「違ぁうっ――内輪もめメインとか、接触禁止の女王でもリミッターでもないからねっ――」
すかさず突っ込みを入れるステッキさん――。