適当魔法少女・りおん
「燃え尽きないよっ――あのタイプのスラッシュ弾は大気圏に干渉すると、広範囲で爆発して地上に多大な被害をもたらすかもしれないんだよ――」
「言っとくけど、りおんが創ったスラッシュ弾は、核弾頭にして軽く3個分はあるからね――」
「何て事してくれたのっ――」
ダークエネルギーの方に向き直り、責任転嫁するりおん――。
『ええっ――』
一瞬たじろぐダークエネルギー――。
「いやぁ、間違ってリリースしたのはりおんだから――ああぁ、どうしよう――今から、スラッシュ弾無効化魔法を構築して軌道計算に、りおんとスラッシュ弾との相対速度を考慮に入れて――ああぁ、とても間に合わないよぅ――」
絶望的に、慌てふためくステッキさん――。
「だったらさ――」
「んーっ――」
「もう1個創って、あれに当てればいいじゃん――」
「はあぁ――」
全く適当で無謀なりおんの提案に、気力の抜けた返事――。
「いや、きっとやれるよ――ついでにさ、邪魔なあれも片付けちゃおうよ――」
「片付けるって、何を――」
「何をって――デブリをだよ――」