適当魔法少女・りおん
りおんの防御シールドが、レーザーを受け止め、弾く――その攻撃にも姿勢は微動だもせず、新たなスラッシュ弾が形成されてゆく――。
「わたしに対し、通常兵器では役に立たんよ――」
不敵な笑みを浮かべるりおん――。
呻き声を増し、速度を上げてダークエネルギーがりおんに迫る――。
ダークエネルギーの焦りを示すかの様に、スラッシュ弾は最初に創った「元気玉」の3倍にまで膨らんでいた――。
「り、りおん、オーバースペックだ――」
「大丈夫だよ――」
優しくステッキさんを諭す――。
「それじゃぁ、ダークエネルギーさんっ――成仏して下さいっ――」
「汝のあるべき姿に戻れ――――」
「ハニィーーーフラーーーッシュ――――」
「色々、ごちゃ混ぜになってるよーっ――」
最終的に、5倍に成長した「ハニーフラッシュ」を左手一本で、テニスの強烈なフォアハンドストロークで打ち返す様に、ダークエネルギーへとリリースするりおん――。
フォロースルーの遠心力で、徐々に緩やかな弧を描く帯状に変化したハニーフラッシュが、光速に近い速さで進む――。