薬指の約束は社内秘で
実家を手伝う時の癖でつい作りすぎてしまったのに、葛城さんは米粒一つ残さず食べてくれた。
綺麗な箸づかいといい、結婚パーティーの立ち振る舞いといい、どこか洗練された雰囲気は家系からきてるのかな?
食器をシンクに運びスポンジを泡立てた彼に、「洗い物やりますよ」と声をかけながら、そんなことを思う。
「悪い。料理まったくしないから、食洗機とかない」
「いいですよ。これくらいなら手洗いの方が早いですし。でも、普段は外食なんですね」
「あぁ」
「たまにはいいですけど。外食ばかりだと体に悪いですよ」
冷蔵庫にビールとマヨネーズしかなかったもんなぁ。しかもマヨネーズはなぜか3本もあったし。
もしかしなくても、マヨラーだったりするのかな?
葛城さんが料理に大量のマヨネーズをかけてニヤつく姿を想像して、「ふふっ」と口元が緩んでしまう。
「なんだよ、薄気味悪い」
「薄気味悪いって――……ひどいですけど。いや、葛城さんって意外と子供っぽいとこあるんだよなぁって思って」
綺麗な箸づかいといい、結婚パーティーの立ち振る舞いといい、どこか洗練された雰囲気は家系からきてるのかな?
食器をシンクに運びスポンジを泡立てた彼に、「洗い物やりますよ」と声をかけながら、そんなことを思う。
「悪い。料理まったくしないから、食洗機とかない」
「いいですよ。これくらいなら手洗いの方が早いですし。でも、普段は外食なんですね」
「あぁ」
「たまにはいいですけど。外食ばかりだと体に悪いですよ」
冷蔵庫にビールとマヨネーズしかなかったもんなぁ。しかもマヨネーズはなぜか3本もあったし。
もしかしなくても、マヨラーだったりするのかな?
葛城さんが料理に大量のマヨネーズをかけてニヤつく姿を想像して、「ふふっ」と口元が緩んでしまう。
「なんだよ、薄気味悪い」
「薄気味悪いって――……ひどいですけど。いや、葛城さんって意外と子供っぽいとこあるんだよなぁって思って」