薬指の約束は社内秘で
愛美の前だし、ちょっとかっこつけて声を張ってみたのに、
「自信満々な藤川のバッチリは、イマイチ当てにならない」
いつもの口調でバッサリ言い切られてしまう。
親友の前でそれはないって、あれ?
「愛美。どうかした?」
あんなに会う気満々だったのに、愛美はこちらに歩み寄って来た葛城さんを避けるように背を向けていて、そっと肩に手を置くと微かな震えまで伝わってきた。
気のせいか顔色も青白く見える。
「具合でも、悪い?」
呼びかけに反応せず俯いたままの愛美の顔を覗き込むと、駆け寄ってきた葛城さんも身を屈めて愛美の顔を覗き込んだ。
愛美の瞳が葛城さんを捉え、二人の視線が交錯する。
互いに表情を硬くするのがわかった。
「自信満々な藤川のバッチリは、イマイチ当てにならない」
いつもの口調でバッサリ言い切られてしまう。
親友の前でそれはないって、あれ?
「愛美。どうかした?」
あんなに会う気満々だったのに、愛美はこちらに歩み寄って来た葛城さんを避けるように背を向けていて、そっと肩に手を置くと微かな震えまで伝わってきた。
気のせいか顔色も青白く見える。
「具合でも、悪い?」
呼びかけに反応せず俯いたままの愛美の顔を覗き込むと、駆け寄ってきた葛城さんも身を屈めて愛美の顔を覗き込んだ。
愛美の瞳が葛城さんを捉え、二人の視線が交錯する。
互いに表情を硬くするのがわかった。