〜双子の憂鬱〜


「ど、どう言うことか説明して・・・ください。」


青ざめた表情で理由を聞いた由有に、大河内は、はぁ、とため息をついて話し始めた。


ネクタイを緩める手を止めて。



「来月、なんだが。
ウチと取引してる建設会社の創業記念パーティーがあるんだ。

いつもああいう場は秘書と出席するんだが・・・毎回世話焼きな奴らが次々と・・・まあ、あれだ、嫁にどうかと女性を連れて来るんだ。」




・・・あ〜、なるほど。


出逢いを求めてイケメン社長に突撃する女性か。


それは大河内みたいな寡黙なタイプの男には厄介だろう。


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