〜双子の憂鬱〜
「14人って取っ替え引っ替えですか・・・」


軽蔑のような眼差しでチラリと見ると、参った、と頭を掻きながら俯く大河内。


「馬鹿正直に言うんじゃなかった。
言っておくが、ちゃんとそれなりに真面目に付き合ってきたぞ。」


それなり、ね。


「あたしには分からないんで。まぁいいんじゃないですか。」



平均とかわからないし、何しろ自分の経験がないが故にコメントのしようがない。


「そんな、怒らなくてもいいだろ。」


ぷい、とそっぽを向いた大河内。
怒ってるの、貴方の方なのに。


「じゃあ、次。名前で呼んだ方がいいかと思うんですけど、どうします?」


立ち上がり、キッチンで新たにコーヒーをおとす。


カップに注ぎながら目線を上げると、じっと自分を見つめる大河内と目が合った。

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