〜双子の憂鬱〜

その2


一晩、ゆっくりとして。


翌朝、元気のいい多恵の声に起こされた。

「由有さん!条件書いた??」

「あ、おはようございます。条件ないです、この街だったらどこでも。
あ、家賃が安いっていうのだけかな。」


そう答えたら、多恵は豪快に笑った。


「ダメだよ!女の独り暮らしなんやし、由有さんべっぴんさんやし、セキュリティーのしっかりしたとこやないと!!」

そう言って由有の手を掴んだ。

「さ!準備したら行くよ!!」


・・・え??どこに??


そう戸惑っていたら。


「不動産屋に決まってるやないの!!」


お尻をペチンと叩かれてしまった。

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