〜双子の憂鬱〜
「大河内さん!失礼すぎでしょ!?」
驚いて声のでない由有の代わりに、多恵が声を上げた。
「そうやって契約しといた挙句、家賃踏み倒したり、自殺されたり、こっちだって迷惑かけられてきてんだ。
先にそういう客は断っとくべきだろ。何が悪い。」
パソコンとにらめっこしながら、大男・・・大河内はそう言い放った。
・・・そりゃそうか。
失恋・・・そして傷心旅行・・・その先での・・・。
無くはない、そんなシナリオ。
仕事だから大河内は釘をさした。
ただ、それだけ。