〜双子の憂鬱〜
「年…下なの…?」
え・・・嘘でしょ?
「ンな訳ないだろ。35だよ。冗談通じないのか、あんた。」
…ムカッ。
冗談を真面目な顔で言うなって言うのよ!
「あんた、あんたって言うけど、あたしには『若槻 由有』って立派な名前があるんです!」
頭に来てつい、ムキになってそう言う。
あぁ、大人気ない。小学生みたいじゃない。
「ゆう、か。どんな字を書くんだ?」
一歩、大河内の大きな身体が由有に近づいた。
「理由のゆうの字に、、、有り無しの有りの、、、字を、、、」
見上げる大きな大河内。
不意に接近したから、だ。
そうじゃなきゃ説明がつかない、このドキドキ。