〜双子の憂鬱〜
由有の身体を突き放すように離し、大河内は背中を向けた。
「け、携帯、契約したら連絡しろよ。」
噛んでる…なんでそんなに動揺するのよ。
28にもなって未だ処女よ。
そんな風に言われるのわかってるし、理解して貰おうとも思わないわよ。
だからって、大河内さんには関係ないし。
「わかってます。今日中に契約しますから。」
そう言って、荷物の中から財布を取り出す。
「今から行ってきますから。じゃ。」
何と無く、居辛い感じになってしまった。
別に気にしなくてもいいのに。
気を使われたら、余計惨めになるだけ…。