〜双子の憂鬱〜

「予約してた若槻ですけど。」


そう言うと奥からパタパタと足音がして、小さな女の子が現れた。



「いらっしゃいませっ」


おかっぱ頭の目の大きな可愛い子。
小さな身体でお辞儀なんかしちゃって。


「こんにちは、お父さんかお母さんいるかな?」


「おとうさんはりょうにいってます!おかあさんがいます!」


そう言うと小さな身体をくるりと翻し、奥に再びかけて行く。

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