〜双子の憂鬱〜

電話の向こうで大河内がため息をついたのがわかった。


『由有…あのなぁ、俺はあんたがどんな女なのかまだよくわからん。
だけどな、強がる必要が有るか無いか、それくらいはわかるぞ。

…俺の失言を叱責するならまだしも、なんで自分を卑下する?
強がるな。弱みを見せることは恥ずかしい事じゃ無いんだ。それを少しは覚えろ。』


その言葉は、不思議なくらい胸に染み込んだ。



強がるな。



弱みを見せる事は恥ずかしい事じゃ無い。



それが、甘える、と言うことなのだと。


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