〜双子の憂鬱〜
「あはは、ホント変な人!」
声に出して、涙の言い訳をしてみる。
変なこと言うから涙が出たじゃない。
不思議と悲しくて泣いていたはずなのに、嬉しくて笑顔になる。
「さ。帰ろ!」
早く帰って美味しいご飯、作らなきゃ。
大きな身体で縮こまって謝っているだろう、彼の姿を想像して。
彼のために美味しいご飯を作ってあげたい。
マウンテンバイクを走らせ、色んなことを考えながら買い物をするスーパーへと向かった。