〜双子の憂鬱〜
「え?急ですね。」
朝からのんびりしているな、とは思っていた。
彼の口から出たのは、まさかの休日宣言だった。
「まぁな、ひと段落ついたのもある。
それに・・・お前を何処にも連れて行ってやれてないからな。」
それはまるで夫婦の会話のようだった。
朝食の後片付けをしていた由有は誤魔化すように俯く。
照れくさい。
人のこと言えないくらい顔が赤いかも。
「たまには一緒に何処かに出かけるのもいいだろう?
・・・由有?」
あまりの言葉に我慢ならなくなって。
由有は自室へと駆け込んだ。
鍵をかけ、ベッドにダイブする。
(たまには一緒にだって。なんなのよ、もう!)
あたしたち、カレカノでもなんでもないのに。
っていうか、あたし、なんでこんなにドキドキして喜んでるの⁉︎
自分の気持ちがわからない。