〜双子の憂鬱〜
その3
酒屋の伸くん。
三宅 伸太くん。
酒屋の息子さんだけど、まだ22歳。
からかう意味で言ってるんだろうってわかるけど。
「その話は置いといて。
・・・やっぱり大河内さんに謝る。
あんな態度、失礼だもん。」
「結果、うちに相談した意味がないっていう。」
多恵と見合い、吹き出して笑う。
こんな感じいいな。
友達ってこういうのかな。
「ごめんなさい、多恵さん。
なんか話したらすっきりしたわ。」
「いーえ。吐き出したらすっきりするでしょ。たまにはこういう風に話すのいいよねぇ。
由有ちゃん、なんか変わったね。」
そう言われてドキっとする。