〜双子の憂鬱〜

「あたしなんか普通以下ですよ。
・・・だから何時迄も独りぼっちなんですから。」


ひとしきり笑ってからそう答えたら、おかみさんはキョトンとした顔でため息をついた。


「都会はハイレベルなんやね、若槻さん美人さんやのに。
・・ここ、お部屋です。何でも言ってくださいね!」


・・・なんでもかぁ・・・。


あ。



「あの。」


厚かましく言っちゃおう。
この際だもの。

人生やり直すなら、我慢したりウソついたりしたくない。


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