〜双子の憂鬱〜
「こんにちは、二宮さん。」
突然メールをしたにもかかわらず、彼は快く返事をくれた。
そして、友達と一緒だ、というあたしに『そのお友達も一緒においで』とランチのお誘いをしてくれた。
そして只今、敵場へと乗り込んだところだ。
「やぁ、ユウちゃん。こんにちは。そちらは?」
二宮は由有の後ろに立つ多恵をちらりと見て尋ねてくる。
「あたしの友達です。三津谷 多恵さん。」
そう紹介すると、満面の笑みで手を差し出した。
「ここのオーナーシェフやってます、二宮 陸です。」
握手しながらも多恵は顔を赤く染めていた。
(なんなの?!あたしの時と全然違う!!)
二宮の表情を見て唖然とした。