占いを、信じてる!
「特別な出会いとか今更なーに期待してんの!」

咲に肩をバシッと叩かれた。

「いたっ。なによ〜。咲は彼氏いるからって調子のんないでよっ」

わたしも咲をちょこんとつつく。

「べ、別に調子にのってないし〜!」


と言ってものすごい力で叩いてきたので、わたしは思わず咲をビンタしてしまった。




「千夏〜。いつもより痛い…」

涙目で頬をさすりながら軽く睨んできた。

「あ…咲ゴメン…ほんとごめん…」


わたしはそう言って嘘泣きをした。
咲ってば、わたしが嘘泣きすればなんでも許してくれる。


「ちょっと千夏〜。毎日嘘泣きやめてよね」

口元がふっと緩んで笑ったかのように見える。



目以外は。





まあわたしはそんな感じで一件落着だと思っている。



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