占いを､信じてる!

そんなこんなで朝から騒いでいると朝の予鈴がなり、おじいちゃん担任が教室に入ってきた。


「は〜い、席着いて〜」

いつものゆるゆるとした感じで話しだす。
おじいちゃん担任は連絡を一通り済ませて教室をゆるゆると出ていった。

すると咲がすごく楽しそうな顔でこちらにやってきた。

そんなはしゃいでるとパンツ見えるよ、と言ってやろうと思い、「そんなは…」まで言ってわたしの言葉は咲の声にかき消された。


「今の聞いた?!なんか超楽しみなんだけど！」

「は？なんのこと〜？」

「今のおじいちゃんの話聞いてなかったのー？」
呆れた顔でわたしの肩をピシピシ叩いてきたので、その手を払いのけていると咲は続けて言った。


「今日昼休みにクラス対抗ドッジボールやるって、おじいちゃん言ってたじゃん！」


わたしは熱く語る咲の爪にきれいにほどこしてあるネイルアートの大きな薔薇をそっとはがし、にっこり笑顔で言った。


「頑張ってね！」




わたし、運動は嫌いなんだってば！