占いを、信じてる!
「はい、あいさつしましょう。お願いしま〜す!」


「「お願いしま〜す!」」



「それでは各クラスで外野の人を決めて下さい。」



みんなざわざわと相談を始めた。


(暑い…疲れる…だるい…せっかくの化粧が崩れる…)


わたしがぶつくさ言っているうちに、なぜかわたしともう一人男子が外野になっていた。


(まあ、外野なら楽そうだからいっか。)


そう思っていたら、もう一人の外野の男子が話しかけてきた。



「外野、頑張ろうな!」


爽やかな笑顔、いかにも運動部という感じが今のわたしには《暑苦しい》塊にしか見えなかった。


とりあえず

「あ、うん。見守ってるから。」

と、遠回しに参加する気あんまりないよ、とアピールしておいた。





ピ──────


再び笛が鳴り、試合開始らしい。



ボールは向こうからのようで、わたしが嫌いなタイプの《えー、あたしボール投げれるかなあ〜》オーラをだしたぶりっこ女がボールを投げようとしていた。



そして、ぶりっこ女の狙いの先は

咲だった。



咲は笛が鳴ったのに気付いておらず、気合いを入れようと髪をしばっていて、かなり無防備だった。





気付くと咲がわたしの隣にいた。


「当たっちゃった☆」


と、舌べろをだして頭の後ろをかいている。



わたしは咲をシカトした。


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