miss you.
「ねーぇ、出巣予…」
「ん、何?」

優しく微笑む出巣予。
あんな顔を見たのは、初めて…。

だめ、だめだめ、泣くな私。
あぁもう…泣いちゃ、だめなのに…っ

「好きな人、とか…いるの?」

…!!!!

今すぐココから飛び出して帰りたい。
聞きたくないよ。
知りたくない。

今の私に、臭子への勝ち目はない。

「んー…まぁ。」

いや。いや。いや!
聞きたくないよ…!!!!

「ぇーっ、誰っ?」

(臭子の唇に指を当てて小声で)
「シーッ。ないしょ。」
「っ///」

滅べ。
一生やってろ糞イチャっプル。

「あっ…あたし先生に呼ばれてたの!ごめん、行くねっ」
「あぁ、またな」
「うんっ!
 …また、一緒に来よ?」
「…あぁ。」


臭子は去った。

私は声を殺して号泣。
そしてあろうことか、

「ふぇーーっくしゅ!」

どでかいくしゃみを一発ドカン。

顔面蒼白。

顔を上げると、すかさず降ってきた声。

「そこで何してんの。」

「っ…出巣予…」
< 10 / 22 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop