miss you.
変わりたくて
私は決めた。

変わろう。

出巣予にクッキー焼いて、話しかけてそれを渡すの。
いきなりすぎて引かれてもいい。
まずすぎて嫌われてもいい。
きもいって、重いって、うざいって。
そう言われたっていい。

変わりたい。

次の日、焼いたクッキーを持ってきた。

(渡さないと…なんて言おう…)

もうすぐ、出巣予所属の大玉転がし部の試合があるらしいから、それを口実に上手くクッキーを渡そう。

さぁ、行こう!
そう決めた瞬間。

「出巣予!もうすぐ大玉転がし部、試合なんだよね?景気付けにケーキ!なんてね。
よかったら食べて、スタミナつけてね!」

…臭子は一枚…いや、五枚くらいうわてだった。


私は、焼いてきたクッキーを隣の席の渡邊くんにあげた。

「もうすぐ天皇誕生日だね。おめでとう。クッキー焼いてきたから天皇の代わりに食べてくれる?」


何やってんだろ私。
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