都合のいい女の条件
二次会
***
―バン
車のトランクを閉める
チラッと時間を確認して運転席に座る
“今から向かう”とメールして発進させる
少しだけ雨が降っている
予報ではこの後は晴れるみたいだけど
マンション前に車を止めて外に出てから煙草を吸う
エントランスから出てきたのは
いつもより着飾った女
「すみません。お待たせしましたか?」
「いや」
煙を吐きながら女を観察する
ふーん
「脱がせたくなるようなデザインのドレスだな」
「輝さんは、脱いでほしくないほど
スーツが似合ってますね」
なかなかやるな
携帯灰皿の中に煙草が入ったのを合図に
二人で車に乗り込んだ