都合のいい女の条件
都合がいいのは
事務所に車を置いて、自宅まで歩く
雨は先ほどよりは弱くなった気がするがまだ降っている
傘がないからそのまま歩く
なんだよこの天気
自宅の玄関を開けて
スーツのジャケットだけを脱ぐ
「疲れた…」
冷蔵庫から缶ビールを取り出す
あと1本しかない
ソファに座ればさらにどっと疲れが出てきた
俺は響子の前でイラついてはいなかっただろうか
態度に出てはいなかっただろうか
蒸し暑い
少し窓を開けるが風が入ってこない