仮面を被った高校生

９

朝。もうちょっと寝ていたいが、モーニングコールテロで無理矢理起こされる
時計を見ると4時30分。携帯を取り、電話に出る
「うるさいな、起きてるよ」
『朝ご飯できてるよ、』
と言われ電話を切られてしまった。
携帯とワルサーPPKを手に取り部屋から出て、リビングへと向かう
ドアを閉め。椅子に座って暫くして口を開く
「もうちょっと寝させて下さいよ。今日なんて2時間しかねてませんからね」
と、嫌みがましくいってやった
「ならもっと早く寝ろ」
「ブラックが寝させてくれなかったんじゃないですか、『も、もっと……』とか言って」
「う、……い、いいじゃないか。」
とブラックが照れながら言ったら、ドアの向こうから何かが割れる音がした
手に持っているワルサーを構え椅子を遮蔽物代わりにする。
ゆっくりとドアが開く。重い扉を開けるかのように、ドアとの隙間から見えたのはグレーだった、
「ねぇ……二人は……どういう関係？」
と、まるで明日世界が終わると知った人間みたいな表情をしていた
「どうもなにも……」
なにやら勘違いをしているようだ
「ただ、マッサージをしてもらってるだけだ。こいつのマッサージは上手いんだ」
俺は昨日『褒美を与えよう』と言われたから『いつもの（マッサージ）で』言っただけなのに。背中がパキポキと鳴るのが面白いからマッサージという名目で背中を鳴らそうと思っていただけなのに。どうしてこうも疑われるのか。
この場から逃げ出したい、ので逃げ出す
「ちょっと家までYシャツ取りに行ってきますね。」
と言いリビングから出る。後ろから”逃げるのか!?”とか聞こえた気がしたけど気にしない