叙情
「はい、もう一口」


文句言う暇もなく
再び口に突っ込まれている。


「ははは、口の周り
すっげぇ~」


自分でやっといて
笑ってるってどういう神経してんだ。


再び、フォークにケーキを乗せ
また私の口に突っ込もうとした瞬間

総一の腕を握り
阻止した。


「自分で食べれるってば。
もう~、ベタベタなったじゃん。
総一も食べなよ」


「俺、ケーキあんま好きじゃないし」


「は・・・?」


「あぁ・・・でも
ちょっとなら食ってみようかな」



そう考えたように言うと

総一の腕を握っていた私の手を掴み

そのまま

反転するように
床に倒されてしまっている。


そして、私の顔に上に
少し笑みを浮かべた総一が
そのまま覆いかぶさるように
唇を重ね合わせた。



息もままならないキスをされ


そのまま身を任せてしまっている。


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