叙情
「真弓ちゃんって
寝相いい方?」

「良くはないけど
悪くもないと思う・・」


「俺の事、蹴飛ばさないでよ?」


「あ、はい・・気をつけます」


「そんな警戒しなくても
俺、女の子が嫌がる事はしないよ?」


そう笑いながら
電気を消した。


「そんな警戒だなんて・・」


「じゃあ、何でそんな端に寝るの?」


無意識に、リオンくんとの間を空けてしまっている。


「風邪ひくから
こっちおいで」


そう言いながら
私の体を引き寄せ


「はははは、
やっべぇ、何か緊張してきた。
隣に誰か寝るのなんて
すっげぇ久しぶり」


なぜか笑っている。


「リオンくんって
いつもニコニコしてるよね」


布団に顔を半分もぐませ
そう言うと


「んー?だって
笑ってた方が暗くなんないじゃん」


たしかに・・・・


「うん・・・・」


「真弓ちゃん、質問していい?」


私の方を向くように
横向きに体制を直した。





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