叙情
そして、


「よしっ、がんばろ」


布団をベランダに干し
テレビを観ながら

何を作ろうかと一人悩んでいる。


肉・・・・肉・・・・


やばい、からあげしか思い浮かばない。


っていうか、からあげしか作れない。



・・・仕方がない。



隣接するスーパーに行き
鶏肉と、唐揚げ粉、たまご、乾燥ワカメ、タマゴ、油を買ったけれど

まだ10時にもなっていない・・・。



今から作り始めると
完全に冷めてしまうわけであり・・・



・・・はぁ。


どうやって過ごせばいいのか分かんない。



何だか、テレビだけでもつけていないと

寂しくて、気が滅入ってしまいそうになる。




別に、寂しがりやなわけじゃない。

一人は全然平気だったはず。


なのに、何か寂しい。


誰もいない空間が
これほど窮屈だなんて
思いもしなかった。


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