叙情
「何してんの!?」

「寝てるに決まってんだろうが。
ったく・・・
邪魔ばっか入りやがって
マジでイラつくんだけど」


「そういう事じゃないじゃん!
何で、真弓ちゃんと
そんな格好で・・・
一緒に寝てるの!?」


「寝たいから」


「何それ・・・
何も・・・してないよね?」


顔を引きつらせ
真剣な表情で総一に詰め掛けている。


「あーもう、うぜぇ。
さっさと帰れや。
真弓、こっち来い」


「え・・・あの・・」



この状況で
はいって素直に
総一の隣に行けるほどの勇気者は
相当の根性がある人だと思う・・・。



「私がいるじゃん?」


「まひろじゃダメ。
真弓がいい」


「何それ・・・
それじゃまるで
私より真弓ちゃんが好きって言ってるように聞こえるんだけど」


「あぁ・・・なるほど。
それだ、そうか・・・」


面倒臭そうにそう言う総一の言葉に
一々反応してしまうけれど・・・

勘違いしたらいけない事くらい分かってるつもりだ。


「い、意味わかんない。
私、別れないよ?
絶対別れないからね?」



「別にどうでもいいけど・・・」


そう言いながら面倒臭そうに
ため息をつき
ようやく、体を半分起き上がらせた。




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