叙情
咳き込みながら
必死で玄関の方に走って行こうとするけれど
「逃がすわけないじゃーん」
笑いながら私の足を掴み
引きずり部屋に連れて行くと
「あー、あったあった」
ガムテープで口を塞ぎ
両手も後でグルグルと縛られている。
「そんじゃー、拝ませていただくとしましょうかね」
もうダメだ、逃げられない。
プルルルルル、プルルルルル
「いいとこなのに
誰だよ?」
私にとっては天の助けのような電話が鳴り、私の上から
男が降りた。
「さゆりさん、どうしたの?
え?あーもう着くの?
うん分かった。じゃあ、準備しとくよ」
お母さんからの電話を切ると同時に
大きくため息をつき
「ババアが帰ってくるから、めし食べに行ってこなきゃね。
あーあ、今からがお楽しみだったのに。
まぁ、めし食って帰ってきたら
あのババア仕事行くし、楽しみはとっとくかー」
私を見下ろすようにそう言うと
男は近くにあった上着を羽織り
私の体を引きずり
隣の部屋へ移動すると
唯一、自由だった足すらも
グルグル巻きにし
ふすまを閉め、向こう側から
開けられないように固定するような音が聞こえている。
必死で玄関の方に走って行こうとするけれど
「逃がすわけないじゃーん」
笑いながら私の足を掴み
引きずり部屋に連れて行くと
「あー、あったあった」
ガムテープで口を塞ぎ
両手も後でグルグルと縛られている。
「そんじゃー、拝ませていただくとしましょうかね」
もうダメだ、逃げられない。
プルルルルル、プルルルルル
「いいとこなのに
誰だよ?」
私にとっては天の助けのような電話が鳴り、私の上から
男が降りた。
「さゆりさん、どうしたの?
え?あーもう着くの?
うん分かった。じゃあ、準備しとくよ」
お母さんからの電話を切ると同時に
大きくため息をつき
「ババアが帰ってくるから、めし食べに行ってこなきゃね。
あーあ、今からがお楽しみだったのに。
まぁ、めし食って帰ってきたら
あのババア仕事行くし、楽しみはとっとくかー」
私を見下ろすようにそう言うと
男は近くにあった上着を羽織り
私の体を引きずり
隣の部屋へ移動すると
唯一、自由だった足すらも
グルグル巻きにし
ふすまを閉め、向こう側から
開けられないように固定するような音が聞こえている。