叙情

リオンくんとまひろさん

あの悪夢のような出来事から3日経ち

総一は、私を心配してか
ずっと一緒にいてくれている。


けれど・・・・

毎日のように

総一の携帯は
何十回も鳴り続けて
その度


「電話鳴ってるよ?」


「知ってる」


「出ないの?」


「あぁ、出ない」


誰からの電話かなんて事は私には分からないけれど

電話が鳴る度

面倒臭そうな表情を浮かべている総一を見ていると

それ以上は何も言えなくなるわけで・・・



そして、それを繰り返した結果



「総ちゃん!どうして電話出てくれないの!?」



怒鳴るように部屋へ乗り込んでくる
まひろさんがいる。


「あ、元ヤンがきた」


そんなまひろさんの神経を逆撫でするように
笑いながら、そんな事を言っている。


「元ヤンじゃないってば!」



完全に怒ってるし・・・。





< 229 / 264 >

この作品をシェア

pagetop