叙情

「あ・・・また怒らせたっけ？」


「別に怒ってないし・・・」


「でー、真弓の好きな奴って？」


「へ！？」


うわ・・・この顔は
絶対答えさせる気だ。


絶対、私に言わせる気だ。


分かってるくせに

本当・・・性格悪い。



「あー、やっぱ
俺じゃねぇのかー」



「・・・・・・」



「あーあ、俺は
振られたのか」


振られ・・！？


「ふ、振ってないし！」


「でも、誰か好きな奴がいるんだろ？」


「それは・・・・」


「それは？」


「分かってるくせに
本当、性格悪すぎ・・・」


「言ってくれねぇと
わかんねぇもん？」


「あーもうっ！
総一に決まってるじゃんっ！」


「うわ・・・怒鳴りながら
愛の告白されるって
俺、初体験なんスけど。」


そう言うと


「顔真っ赤で
サルみてぇ・・アハハハ」


思い切り大爆笑されてるんですけど。