叙情
いつまで・・・・?


たしかに、ここでの
この生活をずっと続けるなんて
不可能だと思う。

寒くなれば、なおさら
今のように寝る事もできないだろう。

それに・・・

お金の事だって・・・


考えれば分かる事。


だけど、まだ・・・




「総一が・・・
帰れって言うまで・・」


そう言うと

天井を見上げていた総一は
私の方に顔を向け


「じゃー・・・・」


帰れって言われる。

そう思い
とっさに目を伏せた。


「最近寒くなってきたし
ここ出て、ちゃんとした所で暮らすか」


「それって、どういう・・・」


家に帰れって事・・・?


「だから、家でも借りるかって。
真弓も来るんだろ?」


「え、う、うんっ!!うん!」


立ち上がりそうになりながら

総一の方を見ると


「お前、頭打つぞ。ははは」

笑われてしまっているけれど・・・


笑われても幸せだとすら思えてしまう言葉が聞けた、何でもできそうな、そんな気にすらなった。

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