叙情
6畳ほどの広さのフローリングに
端の方には開封されていない布団が置かれて小さなガラステーブルも真ん中に置かれている。


「んでー、隣が俺の部屋」


そう言いながら
隣の部屋のドアも開け見せてくれた。


私の部屋と同じように
端に開封されていない布団、ガラステーブルが置かれている。


その部屋の向かい側が
ダイニングキッチンとリビングの地帯らしいけれど
テレビが一台置かれているだけで本当に何もなく・・・


「何が必要なのか全然分かんなかったから
まぁ・・・徐々に買い足していけばいいだろ」



苦笑いを浮かべている。



そんな様子を見ていると



「あ、あの、私バイトでもして
ちゃんと・・するから・・・」


すべてに頼り切っている自分が本当に無能に思えて・・・



そんな言葉が出てしまっているけれど



「ばーか、心配しなくても
お前のようなガキ1匹くらい養えるっての!」



そう言いながら
おでこを小突かれてしまっている。


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