On Your Marks…~君と共に~
あたしのこと気づいてないってことはないよね?
こんなに近くにいるのに。
「あ、あの…。」
恐る恐る声に出して話しかけてみる。
だけど、向こうは全くあたしの声に反応しない。
え…なんで?
あたしは少しだけ相手の肩に触れようたした。
だけど……
「……え?」
あたしの体は……相手の体に透き通ってしまい、触ることはできない。
試しに、耳元で思いっきり叫んでみた。
だけどやっぱり……通じない。
あたし……幽霊になっちゃったの?
いや、違うでしょ。
だって、瞬が幼くなっている。
ここは……過去?