誓い
紙に落ちた血は全て吸い込まれるように
染みて消えていった。

たった4人の1滴の血だけだというのに
紙は真っ赤に染まっていた。

「凄い…」
「あぁ…」

普通なら怖がったり
気味悪がったりするのだろうけど、
俺たちは逆だ。
この有り得ない出来事を
楽しんでいるのだ。

「やべぇ…、今回は大物かもな。」

健司はクククッと喉で笑いながら
紙を見る。

「なにか出てくるかなぁ…?」

まるで遊びを楽しんでいる子供のように
楽しそうな声で紙を覗く雪。

「今回の危険性はちょっと高いな…。」

冷静にしているが興奮しきった目で
紙を見つめる哲彦。

よかった。
みんな楽しんでいるようだ。
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