『大好き』っていいね

彼女さん

それからしばらくがたった。

竜黒さんは、きっと私の様子をみて、私がいることに何も言わないんだろう。

ープルルル …プルルル

すると竜黒さんのスマホがなる。

「もしもし〜。うん…あー。はっ?今?いいけど、わかんのか?……ならわかった。じゃ、後で。」

竜黒さんはスマホをしまい、私をみた。

「な、なんですか?」

「あのさぁ、しばらくだけさ、妹してくんない?」

私は目を点にした。

「え、急にどうしたんですか?」

すると竜黒さんは言いにくそうにしながら言った。

「彼女が家来るからさ、変に怪しまれないように。しかも、あいつ俺の家族構成知らないし。」

まぁ、ここにいさせてもらってるし、いっか。

竜黒さんはちょっと苦笑していた。

「わかりました。妹ですね。」

「敬語なしでな。それと、さんじゃなくてお兄ちゃん?はキモイし竜兄で。」

こだわるねぇ。

いろいろ言われたけど、結局妹やります。
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