『大好き』っていいね
「おはよう‼今日も勝つ気でいるからね。おくれないでよね〜、なんてね。」
「わかってる‼まぁ、遅れないように頑張るけどね。」
彼女は椎野 奈菜羽(しいの ななは)ちゃん。
私が転校した中学生からの仲良し。
部活に入ったのはこの子がきっかけ。
それぞれがあつまり、みんなストレッチ最中。
「最近なんかいいようにいかないんだよねぇ。」
さっきーは髪を結びながら言った。
「急にどうしたの?」
さっきーは困った表情になった。
「先輩たちのようにはなれないんだよ。なんか、去年とかどの先輩も、いいプレーいてたけど。3年生抜けたら、悪くなってるって言うか…。」
確かにそうかも。
まだなれてないのかもしれないけど、1年生が入ってから、全然違う感じになった。
GKだと、そこまでわかるんだ。
「そうだよね。まだ、かみ合ってないのかもしれないし、もっと練習増やした方がいいのかもね。」
多分、この事を思ってるのはさっきーだけじゃないと思う。
杏ちゃんも気づいてると思うし。
「そうだよね。でも、夏休みはほしいし〜。このさい、2年だけで、練習する?自主練になるけど。」
流石にそれは、監督に聞けよ。
「先輩‼1年生は全員来ました。」
お、やっとか。
2年生、34人。
1年生、25人。
結構大人数。
でも、出れるのとベンチで合計20人しか出れない。
1年生はまだ出れないけど、応援としてね。
当然、2年生にもいる。
19人も入れなくなる。
昨日のアップ途中で監督が発表したメンバーは、私、杏ちゃん、さっきー、奈菜羽、可憐は入っていた。
なんで、私が入るんだろう。
だって、私よりサッカー歴長い人いるんだよ。
でも、この部活にはファーストチーム、セカンドチーム、サードチームと1年生組に別れていつも練習している。
私はファーストチームだけどね。
さりげなく自慢ッス。