『大好き』っていいね
そしてお父さんはリビングに入って来た。

「お帰り」

私は無愛想に言った。

「…っ…希奈…ただいま。」

お父さんは一瞬ビックリしていたが、すぐに怖い顔をする。

それは竜兄に向けられていた。

「お邪魔してます。」

「希奈…この人は誰なんだ。」

「お父さんには関係ないでしょ。」

お父さんはそれにキレたのか私を睨みながら近づいて来た。

「お父さんに向かってそれは無いだろ。」

私はそれにキレた。

「あんたの事…父親とか思って無いし。」

あぁ。

謝らなきゃいけないのに。

何でこう、素直じゃないかなぁ。

「自分のことしか考えない親なんて、いらない。お母さんが出てった時、後悔しない父親なんて、いらないし。」

「良い加減ににしなさい‼嫌いだの、希奈はわがまますぎるぞ。」

「は?馬鹿言ってんじゃねーよ。」

そういったのは竜兄だった。
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