『大好き』っていいね
その人は、背が高い。

しかも、鼻が高くて、優しそうに笑う目。

周りから見ればかっこいいと言う言葉が似合う人。

でも、私はちょっと気に食わない。

裏がありそうな目だもの。

「ふふっ。この人は、高尾山 悠哉(たかおやま ゆうや)さんよ。私の3つ下なの。いい人だから、仲良くね‼」

お母さんの年は36歳だから、高尾山さんは、33歳か…。

まぁまぁの年だな。

「それとね‼お母さんね。悠哉君と付き合ってるの。あっ。でも、離婚した後でよ⁇」

お母さんは幸せそうに、話す。

なんか、ムカつくし。

「お母さん。希奈、高尾山さんと、仲良く出来そうにない。」

私が冷たくそう言うと、お母さんは苦笑する。

「そ、そうよね。会ったばかりの人だものね。そのうち仲良くなるわよ。」

私が言いたいのはそんな事じゃない。

この人と仲良くしたくないんだ。

もう、お母さんはお父さんと寄りを戻す気ないんだね。
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