『大好き』っていいね


「ぅ〜…よく寝た〜。」

私が起きるとリビングにいた。

窓を見れば夕方になっていた。

私ってば、あの後、寝ちゃったんだ。

「んー。よく覚えてないし、いいや。思い出さなくても〜。」

案外、ポジティブすぎる自分にビックリする、自分。

これが、本当の私だからね‼

「あ、起きたか!!夕方だけど、おはよう‼」

竜兄はニコニコしながら、リビングに入って来る。

「おはよう♪」

竜兄は私の反応にビックリしている。

そりゃそうよね。

あんなに、泣いてたし。

「…ははっ、希奈、寝過ぎ。てか、寝顔可愛すぎだし。」

竜兄は少し笑ってそう言う。

私は何故かその言葉に顔を熱くさせてしまう。

「な、何勝手に見てるの!!」

「え、もしかして怒った?」

竜兄はニヤッとする。

「怒って……ないわけじゃないけど…。」

「減るもんじゃないし、いいじゃん。」

中学生だからって、舐めてやがる。

私は、スッと右手を出す。

「何?」

「勝手にに希奈の寝顔見たから、500円、払いなさい‼希奈の寝顔、ただじゃ無いのよ‼」

私は、少し怒り半分に言う。

半分はふざけてるけど。

「いいじゃんか〜。そういところ、可愛くないなぁ。素直になりなさい。」

竜兄が真顔っていってくる。

面白すきなんですけど。

「いいよ、別に。希奈はどうせ、可愛げないガキですよ‼だから、払って。」

もうちょっと、お芝居を続けてみようかなぁ?

「え、嘘嘘‼超可愛いんだけど、俺の天使!!」

「心の奥そこから思って無いでしょ?」

「思ってるから、拗ねないで〜。」

本当は拗ねて無いけど、慌ててる竜兄、面白い。

見てて可愛いんだけど。

< 67 / 137 >

この作品をシェア

pagetop