『大好き』っていいね
「ぅ〜…よく寝た〜。」
私が起きるとリビングにいた。
窓を見れば夕方になっていた。
私ってば、あの後、寝ちゃったんだ。
「んー。よく覚えてないし、いいや。思い出さなくても〜。」
案外、ポジティブすぎる自分にビックリする、自分。
これが、本当の私だからね‼
「あ、起きたか!!夕方だけど、おはよう‼」
竜兄はニコニコしながら、リビングに入って来る。
「おはよう♪」
竜兄は私の反応にビックリしている。
そりゃそうよね。
あんなに、泣いてたし。
「…ははっ、希奈、寝過ぎ。てか、寝顔可愛すぎだし。」
竜兄は少し笑ってそう言う。
私は何故かその言葉に顔を熱くさせてしまう。
「な、何勝手に見てるの!!」
「え、もしかして怒った?」
竜兄はニヤッとする。
「怒って……ないわけじゃないけど…。」
「減るもんじゃないし、いいじゃん。」
中学生だからって、舐めてやがる。
私は、スッと右手を出す。
「何?」
「勝手にに希奈の寝顔見たから、500円、払いなさい‼希奈の寝顔、ただじゃ無いのよ‼」
私は、少し怒り半分に言う。
半分はふざけてるけど。
「いいじゃんか〜。そういところ、可愛くないなぁ。素直になりなさい。」
竜兄が真顔っていってくる。
面白すきなんですけど。
「いいよ、別に。希奈はどうせ、可愛げないガキですよ‼だから、払って。」
もうちょっと、お芝居を続けてみようかなぁ?
「え、嘘嘘‼超可愛いんだけど、俺の天使!!」
「心の奥そこから思って無いでしょ?」
「思ってるから、拗ねないで〜。」
本当は拗ねて無いけど、慌ててる竜兄、面白い。
見てて可愛いんだけど。