『大好き』っていいね
「あっ‼思い出した‼」
おばあちゃんの家に親戚達が集まった時にいた、お兄さん。
優しくしてくれたけど…。
「ごめんなさい…。レンちゃんだったとは…。」
そう。
会ったのはかなり前。
レンちゃんもデビューしてなかった時期。
「やっと思い出してくれた?よかった。」
しかも、別れる時、駄々をこねて、レンちゃんから離れようとはしなかったし。
変な印象持たれてたらどうしよう…。
「あ、のときは、お世話になりました。」
竜兄変わって〜、とアピールするが、よくわかってくれていない。
「元気な子だったから、忘れられなくて、つい、電話しちゃった〜。それと、竜黒に、もう敬語使うのやめてって言っといてね。声聞けただけでもよかったよ。また、いつか会えたら会おうね。じゃね。」
一方的に切られてしまった。
「レンなんだって?」
「竜兄に敬語使ってほしくないみたいだよ?」
「レン、俳優だし、敬語使っちゃう。」
「でも、友だちでしょ?」
「でも、あんまり学校来ないし、喋んないよ?」
「友だちは友だちだし。…早く買い物行こう。」
「そうだな…。」