『大好き』っていいね
〜夜〜
「今日はハンバーグ作ったんだよ‼」
笑顔を俺に向けて話す希奈。
昨日は、希奈の母親と喧嘩したってのに、無理でもしてんのかな。
「早く食べて〜‼」
「ちょっと待っててくださいねぇ〜」
こうやってられるのも、いつまで何だろうか。
希奈はハンバーグを皿にのせ、つくえにのせる。
綺麗に出来上がったハンバーグ。
本当に料理が上手い。
「いただきまーす」
希奈は味をいつも薄くしている。
味を残しているのは嫌なのか、それとも、ダイエットか。
「上手いなぁ。さすが希奈‼」
「ありがとう!!……お母さんと、同じ味付けだよ?…」
母親のことを話すと悲しそうな顔になる。
やっぱり、後悔してるんだ。
でも、泣こうとはしない。
大人になったなって1日しかたってないけどな。