『大好き』っていいね



(希奈side)

「希奈おはよ〜。ちょっと携帯貸して〜。」

香里奈は朝から元気に挨拶。

「おはよ。はい。…でも、なんで携帯?」

香里奈はニヤニヤしながらスマホをいじる。

「聞いたわよ。最近高校生と同居してるらしいわね。」

香里奈は私の方を見た。

ちょっとその顔怖いかなぁ。

「そうだけど…何?誰がそんなこと言ったの?」

私が自分の席に座り、香里奈を見る。

「噂よ。しかも、イケメンらしいし、写メないかなぁって、ついでにメールもみるわよ。」

「…希奈、写メ持ってないし、メールもほとんどしないんだけど。」

香里奈は「えっ!?」と言ってガッカリしていた。

その後スマホを返してもらった。

どうしたんだろう、急に。

「イケメン…」

あぁ、そゆことね。

「その人なら、彼女いるけど…」

香里奈は「えぇぇぇ!!」と言って、ガッカリしていた。

「あ、でも別れ話し的なの、耳にしたことある。」

私は反応が面白くていろいろ言ってみる。

予想通り、香里奈は目をキラキラにしていた。

面白い。

「あ、希奈ちゃん、香里奈ちゃん。おはよ〜。香里奈ちゃん、目、キラキラにして、どうしたの?」

明が挨拶をすら。

が、香里奈を見てひいている。

だって、目、キラキラさせすぎだし。

「今日遊びに行ってもいい?会って見たいの〜。」

「明、おはよ。香里奈、ごめん。今日は無理。予定あるから。」

香里奈は、またガッカリしていた。

そう。

昨日、またお母さんからメールがきて、今日会うことになった。

しかも、何度も「ごめんね。」のメールもたくさんきていた。

めんどくさい。

お母さんに会うのはいいんだけど。

また、一緒に暮らしたいって話だろうし。

大切にされてるのは嬉しいけど。

しかも、わざわざ学校に迎えに来るし。

竜兄と、もっと一緒にいたいし。

唯一甘えられる人。

本当の自分を出せるから。


「まぁ、予定入ってるから仕方ないよね。」

香里奈は「次回に」と言って去って行った。

次回なんて、あるのだろうか。

怖いなぁ。

やっぱり、お母さんといなきゃ駄目なのかな。


「希奈ちゃん?顔色悪いよ?」

明は心配そいにみてくる。

顔に出てたんだ。

「ごめん。大丈夫。」
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