LOVEPAIN③
「でも、私はあくまでもこれは、
須田から貰ったものだと思いますから!
べつに私は成瀬さんのものになった訳じゃないです!
付き合ってもくれないのに、
でも自分のものにしたいような、
そんな勝手に従えな――」
「うっせーな。
さっさと車から降りろよ」
そう一喝されて、怯んでしまう
その成瀬の表情を窺うと、
後一言でも私が何か言えば堪忍袋の緒が切れてしまいそうで……
「――お疲れさまでした」
私は負けて、逃げるように車から降りた