LOVEPAIN③
「早く、来い」
成瀬は私の所へと来ると、
腕を引いて無理矢理私を車へと乗せる
私は須田の方を見るが、
須田は今もまだ地面にうずくまっている
成瀬も車へと、乗り込んで来た
「須田に何をしたんですか?」
「見て無かった?
殴られそうになったから、無意識に、デコで……」
成瀬はそう言って、自分の額に触れている
多分だけど、成瀬は須田に頭突きをしたのだろう
そして、本当に、無意識なのだろうか?
“――成瀬さん、空手黒帯だしよ。
やりあったら、村上の方がヤバイんじゃねぇーの?――”
確かに、成瀬は須田に何かをされても大丈夫かもしれない