LOVEPAIN③


「でも、広子ちゃん、こんな事する男とは、早く別れなさい!
絶対に幸せになんてなれないから!

なんなら、私がもっといい男紹介してあげるから」


鏡越しで見るその実樹子さんの表情は、私を傷付けた相手に対して怒っていて、

なんだか嬉しくて泣けて来てしまう



私なんかの事を心配してくれているんだ、って




「――はい。
心配してくれてありがとうございます。

もし、寂しくなったその時は、紹介お願いします」



本当に、須田とは一刻も早く別れようと思った



成瀬にしても、実樹子さんにしても、私の味方になりこうやって心配してくれる



今なら、私から須田が離れて一人になっても、

前みたいに寂しくて仕方ないとは思わないような気がした







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